僕は地球一周という言葉を知っても、全く興味を抱かなかった。旅行などは好きだが、
現実主義者のぼくは、「地球一周」という非現実的な言葉に頭が全く反応しなかった。
しかし、あることがキッカケで180度考えが変わり始めた。
現実的に地球一周へ行くとなると、多くの難関をクリアしなければならない。
それは人によって様々だが、大雑把に書くと、僕には以下のような壁があった。
1、3ヶ月、仕事を休めるか?
2、彼女と同棲しているが許してくれるか?
3、エッセイなど、書いた事がない
4、帰国後、中学校で講演?
5、英語が全く話せない
6、極度の人見知り
7、船酔いは大丈夫?
8、お金
プロフィールで書いたとおり、僕はろくに学校に行かず、遊びまわっていた。このプロ
ジェクトは多摩市民から1人選ばれ、市民・行政・企業から支援を受け、帰国後は中学
校・公民館などで、講演を開かなければいけないという条件があった。
僕が参加するには、完全に場違いだった。
そして、地球一周に参加する条件の1つ「エッセイ提出」すら、勉強をしていない僕には
難関の1つだった。仕事や彼女や帰国後の講演や船酔い。そのすべては、選考に選ばれて
からの事で、今は何も考えず、まずはエッセイだけでも書こう!とパソコンに向かう。
しかし書き始めから手が動かない。この時点で「やっぱ俺には無理か」と少し地球一周へ
の熱が冷める。
エッセイ提出締め切り日。ここで手を動かさなければ、ただそれだけで、プレッシャー
もなくなり、面倒な事も考えず、今までどうりの生活に戻れる。それは簡単な事だ。
しかし、逃げるのは嫌だ。極地に追い込まれた僕は、ここでやっと手が動き出す。
一度も手を休めず、ひたすら書きたいことを書いた。するとA4用紙7枚になってしまっ
た。エッセイの条件は1200文字。だいたいA4用紙1枚ほど。7枚の文章を1枚にし
なければいけない。
PM11:55分。締め切り5分前にA4用紙2枚を送信した。文字数の基準には違反してい
るが、これ以上短くした文章のほうが、その違反よりもマイナスになると判断した。
この「エッセイを書いた」という現実だけでも、僕にとっては大きな前進で挑戦だった。
実際に地球一周にチャレンジしたという過程だけでも、満足して晴れ晴れした気分だった。
2005年地球一周を知り、それを現実にしたプロセスだけでも、非常に良い経験となった。

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